
シャッターは、雨風や直射日光から建物を守り、防犯性を高める大切な設備です。しかし、長期間メンテナンスを怠っていると、動作不良や異音といったトラブルの原因になり、最悪の場合は開閉ができなくなる恐れもあります。シャッターは定期的なお手入れをするだけで、寿命が大きく変わります。この記事では、シャッターのメンテナンスの必要性や自分でできるメンテナンスのやり方から、プロに依頼するべきタイミングや費用までくわしく解説します。
なぜシャッターにメンテナンスが必要なのか?
シャッターは、日常的に使っているうちに少しずつ劣化し、放置すれば故障や安全性の低下につながることもあります。ただし、定期的にメンテナンスを行うことで、シャッターの寿命を延ばし、修理費用を抑えながら快適で安全な環境を維持することが可能です。
シャッターにメンテナンスが必要な4つの理由をご説明します。
シャッターの寿命を延ばす
シャッターの寿命を延ばすためには、定期的なお手入れが必要です。シャッターは、金属製のスラットやレール、開閉機構など、さまざまな部品で構成されており、長期間の使用や外部からの影響によって徐々に劣化していきます。
例えば、雨水に含まれる不純物、空気中のチリや砂などを付着したまま放置していると、サビや腐食の原因となり、部品の寿命を縮めてしまうでしょう。また、開閉時にかかる摩擦によって、可動部分の摩耗も進行します。
定期的な清掃や注油といったメンテナンスを行うことで、劣化の原因を抑制し、部品の寿命を長く保つことが可能です。
シャッターの快適性を保つ
メンテナンスは、シャッターの機能を維持するだけでなく、日々の快適な使用感にも大きく影響します。
長期間メンテナンスを行っていないシャッターは、開閉時に異音がしたり、動きが重くなったりすることがあります。これは、レール部分にゴミや汚れが溜まっていたり、可動部分の潤滑油が不足していたりすることが原因です。このような状態を放置していると、開閉操作がストレスになるだけでなく、無理な力が加わることで、部品の破損につながる可能性もあります。
定期的にメンテナンスを行うことで、シャッターがスムーズに開閉できるようになり、日々の使用における快適性が向上します。
修理費用を抑える
シャッターのメンテナンスを怠ることは、結果的に修理費用の増大を招く可能性があります。小さな不具合でも、放置しているうちに徐々に悪化し、最終的には大掛かりな修理や部品交換が必要になることがあるからです。
例えば、レール部分の小さな歪みを放置すると、開閉時にスラットが引っかかり、無理な力が加わることで、他の部品まで損傷してしまうことがあるでしょう。また、潤滑油の不足による部品の摩耗も、放置すればするほど交換の必要性が高まります。
定期的なメンテナンスによって、小さな問題を早期に発見し、軽微な修理や調整で済ませることが可能です。早めにメンテナンスを行うことは、高額な修理費用を未然に防ぐために欠かせません。
防犯性・安全性を維持する
シャッターのメンテナンスを怠ると、防犯機能が低下する可能性があります。例えば、シャッターの開閉がスムーズにいかず、ロック機構が正常に動作しない場合、必要な時にシャッターが閉じなかったり、ロックが効かなくなったりする可能性があり、防犯上のリスクが高まるでしょう。
また、シャッターの老朽化や部品の破損は、強風時にシャッターが外れたり、落下したりする危険性を高め、安全性にも悪影響を及ぼします。定期的に点検とメンテナンスを行うことで、シャッターの各部が正常に機能しているかを確認でき、必要に応じて修理や部品を交換できるため、防犯性能と安全性を維持するために欠かせません。
自分でできるシャッターのメンテナンス方法
日頃から自分でできる簡単なメンテナンスを行うことで、シャッターの寿命を延ばし、快適な状態を保つことが可能です。無理なく行えるシャッターのメンテナンス方法について、手順と注意点を詳しくご説明します。
メンテナンスの手順と注意点
自分でできるシャッターのメンテナンスには、大きく分けて「掃除」「注油」「サビ取り」の3つの方法があります。
・掃除
シャッターの掃除は、基本的なメンテナンスの1つです。屋外に設置されているシャッターには、雨水や砂埃、排気ガスなどの汚れが日々蓄積されます。汚れを放置していると、シャッターの動きが悪くなるだけでなく、サビの原因にもなりかねません。掃除を行う頻度としては、月に1~2回程度を目安に行うといいでしょう。
STEP1.シャッターを閉める
掃除はシャッターを閉めた状態で行います。電動シャッターの場合は、予期せぬ動作による事故を防ぐために、電源をオフにしておきましょう。
STEP2.汚れを水で洗い流す
シャッターの表面に付着したホコリやゴミを、水で洗い流します。ホースなどでシャッターカーテン全体に水をかけ、汚れを落としましょう。
STEP2.汚れを取り除く
やわらかいブラシや布で、ホコリやゴミを丁寧に落とします。特に、スラットとスラットとの隙間やレールの溝の部分には、汚れが溜まりやすいので、念入りに清掃しましょう。
頑固な汚れは、水で薄めた中性洗剤を含ませた布で優しく拭き取ります。
STEP3.水分を拭き取る
汚れを取り除いたら、固く絞った布で丁寧に水分を拭き取ります。水分や洗剤が残っていると、変色やサビの原因になるため注意が必要です。
力を入れすぎるとシャッター表面を傷つける可能性があるため、優しく丁寧に行いましょう。
STEP4.ガイドレールの汚れを取り除く
シャッターカーテンを掃除できたら、シャッターを開け、ガイドレールの掃除をします。サッシブラシを使って、レールに付着した砂埃や小石などを、しっかりと落としましょう。
・注油
掃除が終わったら、次に行うのが注油です。シャッターには可動部分が多く、時間の経過とともに動きが重くなったり、金属同士がこすれて異音が出たりすることがあります。
適切な箇所に油を注入することで、動作がなめらかになり、摩耗を抑えることが可能です。シャッターのメンテナンスでは、シリコンスプレーを使用します。
STEP1.シャッターを閉める
ガイドレールの掃除が終わったら、シャッターを閉めましょう。
STEP2.シリコンスプレーを吹きかける
ガイドレール全体にシリコンスプレーを吹きかけます。左右のガイドレールに、シャッターの内側と外側からスプレーしましょう。
STEP3.動作を確認する
スプレーできたら、開閉動作を数回繰り返して潤滑成分をなじませ、スムーズに動くかどうかを確認します。
・サビ取り
金属製のシャッターは、雨風にさらされることでサビが発生しやすくなります。初期段階のサビであれば、サビ取り専用のクリーナーや研磨スポンジを使えば、自分でも除去が可能です。
ただし、サビが広範囲に広がっていたり、部品の強度が著しく落ちたりしている場合は、自分での対応は難しいため、専門の業者に点検・修理を依頼することをおすすめします。
メンテナンスにかかる費用
シャッターのメンテナンスは、内容や範囲によって費用が大きく異なります。「自分でできる範囲のメンテナンスで済ませたい」と考える方もいれば、「専門業者にしっかりと点検してもらいたい」という方もいるでしょう。
自分で行うDIYメンテナンスと、専門業者に依頼する場合の費用について、それぞれの目安と注意点をご紹介します。
DIYメンテナンス
DIYメンテナンスにかかる費用は数千円程度で、比較的安価に済ませられます。清掃に必要なブラシや洗剤、シャッターの動きを滑らかにするためのシリコンスプレーは、ホームセンターやオンラインショップなどで手軽に購入することができ、費用は数千円程度で収まることが一般的です。
DIYのメリットは、手軽に始められ、比較的安価にメンテナンスできる点です。しかし、DIYで行えるメンテナンスには限界があることを、理解しておかなければなりません。
内部の複雑な機構の点検や修理、部品の分解など、専門的な知識や技術が必要な作業を無理に行うと、シャッターを破損させてしまうリスクがあります。また、高所での作業は安全面に十分な注意が必要です。
DIYメンテナンスは、あくまで日常的なお手入れの範囲と考え、専門的な作業は業者に依頼するようにしましょう。
業者によるメンテナンス
専門業者にシャッターのメンテナンスを依頼する場合、作業内容やシャッターの大きさなどによって費用は大きく異なります。基本的な点検や清掃、調整作業であれば、1万円~数万円程度が相場です。
ただし、メンテナンスで部品の劣化や破損が見つかり、交換が必要になった場合は、別途部品代と交換費用が発生します。部品の種類や交換の難易度によって、費用は大きく変動するため、場合によっては10万円以上になることもあるでしょう。
シャッターの状態が悪化している場合や、DIYメンテナンスで症状が改善しない場合は、専門業者に依頼する必要があります。専門業者に依頼することで得られるメリットについて、次の項目でご紹介します。
DIYメンテナンスで症状が改善しない場合はプロに依頼しよう
日頃から丁寧にシャッターのメンテナンスを行っていても、症状が改善しないケースも少なくありません。例えば、「異音が消えない」「開閉が依然として重い」など、自分で対処することが難しいと感じた際には、無理をせずにシャッター修理の専門業者に依頼しましょう。
専門業者に依頼することには、多くのメリットがあります。プロに依頼する具体的なメリットについてご説明します。
確実に直してもらえる
シャッター修理業者に依頼する最大のメリットは、専門知識と技術によって、症状を確実に直してもらえるという点です。長年の経験と豊富な知識を持つプロの業者は、さまざまなシャッターの構造や故障の原因を熟知しています。素人では特定できないような隠れた問題点を見つけ出し、適切な修理方法で対応してくれるため、再発のリスクを大幅に減らすことが可能です。
自分でメンテナンスを試みても改善しない場合、原因の特定が間違っていたり、対処方法が不適切であったりする可能性があります。無理にDIYで修理しようとすると、かえってシャッターの状態を悪化させてしまうことも少なくありません。
専門業者であれば、専用の工具や部品を用いて、的確かつ安全に修理を行ってくれるため、安心して任せられるでしょう。また、修理後の動作確認もしっかりと行ってくれるため、再び同じようなトラブルに見舞われる心配も軽減されます。
作業スピードが速い
修理業者に依頼するもう1つの大きなメリットは、作業スピードの速さです。専門業者は、修理に必要な工具や部品を準備していることが多く、手際の良い作業で迅速に問題を解決してくれます。普段使い慣れない工具を扱ったり、原因を特定するのに時間がかかったりするDIY修理と比較すると、プロのスピードは格段に速いといえるでしょう。
また、シャッターの故障は、日常生活や業務に支障をきたすことがあります。特に、防犯上の問題や、店舗の営業に影響が出るような場合には、一刻も早い復旧が求められます。
専門業者に依頼すれば、迅速な対応で、シャッターが使えない不便な時間を最小限に抑えることが可能です。緊急時の対応力も、シャッター修理業者に依頼する大きなメリットといえるでしょう。
アフターサービスがあるので安心
多くの修理業者は、修理後のアフターサービスを提供しています。修理後に万が一、再び同じような症状が発生した場合や、修理箇所に不具合が見られた場合に、無償で再修理や調整を行ってくれるサービスです。アフターサービスがあることで、修理後も安心してシャッターを使い続けられます。
DIYで修理を行った場合、当然ながらアフターサービスはありません。修理後に問題が再発しても、すべて自分で対処するか、改めて業者に依頼する必要が出てきます。プロの業者に依頼することで、修理の品質に対する保証が得られ、長期的な安心感につながります。
ただし、アフターサービスの内容や期間は、業者によって異なりますので、依頼前にしっかりと確認しておくことが大切です。
メンテナンスでシャッターを長持ちさせよう!困ったときは99シャッターへ
シャッターを快適に使用し、長く使い続けるためには、自分で行う定期的な清掃に加えて、プロによる定期的な点検が欠かせません。DIYメンテナンスは手軽に行えますが、専門的な知識や技術が必要な場合や、隠れた不具合の発見には限界があります。99シャッターでは、お客様のシャッターの状態を診断し、最適なメンテナンスプランをご提案いたします。まず自分でできるお手入れから始め、より安心・安全な状態を維持するために、ぜひ99シャッターに定期点検をご依頼ください。

【筆者・監修者企業】
99シャッター(合同会社BUKAS)
弊社はシャッターを扱って15年以上の実績をもつ代表をはじめ、豊富な工事実績があります。
窓シャッター・車庫シャッター・工事シャッターではメーカー全面協力により信頼と安心安全の施工を実現し、メーカー保証付きで格安で施工いたします。
私たち99シャッターは、シャッター修理・交換・取付に関するお役立ち情報を発信しております。