グリルシャッターは、防犯性を保ちながら店舗の内部が見える構造が特徴で、商業施設や飲食店を中心に幅広く利用されています。「閉店後も商品を見せたい」「圧迫感を出さずに防犯対策をしたい」といったニーズに応える存在として注目されており、通気性やデザイン性の高さも魅力です。ただし、目隠し効果には乏しく、設置場所によってはプライバシーや防犯面での追加対策が求められるケースもあります。この記事では、グリルシャッターの基本的な構造や種類にあわせて、メリット・デメリットから、導入する際の注意点や実際の活用例をご紹介します。
グリルシャッターとは?構造と目的
グリルシャッターは、防犯対策をしながらも内部を見せられる、独特の構造を備えています。一般的なシャッターと比べ、デザイン性や通気性に優れており、店舗の雰囲気を活かしやすい点が特徴です。ここでは、グリルシャッターの基本的な仕組みと導入目的についてご説明します。
中が見える構造を持つシャッター
グリルシャッターは、格子状やスリット状の隙間を持つ構造によって、シャッターを閉めていても内部の様子が見える点が特徴です。照明やディスプレイの演出を生かし、閉店後でも店舗の雰囲気を通行人に伝えられるため、販促効果を維持できます。
常に内部が見える構造は、外からの視線が届きやすく、不審者が潜みづらい状況をつくり出します。内部を完全に遮らないつくりが、空間の印象を和らげるだけでなく、一定の安全性にもつながるのです。
また、金属製シャッターにありがちな無機質な印象を抑え、建物全体の雰囲気を損ねにくい点も特徴です。開放感のあるデザインは、周囲の街並みや建物の外観に自然になじみ、外からの見た目を重視する店舗にも適しています。
一般的なシャッターとの違い
一般的なスチールシャッターは、金属の板で構成された完全遮蔽型の構造です。内部がまったく見えなくなるため、営業していない時間帯には、店舗の存在や雰囲気を伝えられません。そのため、見せることよりも、遮ることを重視した設計といえます。
一方、グリルシャッターは、格子状の隙間から内部の様子が見える構造になっており、閉店後でも照明や陳列によって店舗の印象をアピールできます。閉めながらも視覚的な訴求が可能な点で、一般的なシャッターとは用途が大きく異なります。
「閉めることで守る」という考え方に基づいたスチールシャッターに対し、グリルシャッターは「閉めながら見せる」という運用が前提です。単に防犯のための設備としてではなく、店舗運営の一部として積極的に活用されている点に大きな違いがあります。
グリルシャッターの主な種類と特徴
グリルシャッターには、操作方法や開閉スタイルにいくつかのバリエーションがあります。設置場所の構造や使い方に応じて適したタイプを選べば、扱いやすさや安全面にも配慮できます。代表的な種類とそれぞれの特性を見ていきましょう。
操作方法の種類
手動タイプ
手動タイプのグリルシャッターは、人の力で開閉する構造になっており、電気配線を必要としないため、施工が比較的簡単で導入コストも抑えられます。電源が確保できない場所や、開閉頻度が低い出入り口で運用しやすく、停電時でも使用できます。
構造がシンプルなぶん、故障のリスクが少ない点もメリットです。サイズが小さいものは動作も軽く、日常的な使用に支障はありません。ただし、大型のシャッターや開閉頻度の高い場所では、操作に力が必要となり、作業負担が大きくなる場合もあるため注意が必要です。
電動タイプ
電動タイプのグリルシャッターは、内蔵モーターによって自動で開閉できます。スイッチやリモコンで操作でき、ボタンひとつで開け閉めが完了する利便性の高さが特徴です。
重量のある大型シャッターにも対応しやすく、頻繁な開閉が必要な現場では、手動式よりも負担を軽減できます。特に、商業施設や駐車場の出入り口など、業務中に何度も操作するような場所で効果的です。
一方で、電源が必要となるため、停電時には動作が制限される恐れがあります。非常用の手動開放機構を備えた製品もありますが、導入前に電源設備や配線経路などの十分な確認が求められます。
開閉スタイルの種類
上下開閉式
上下開閉式は、シャッターを巻き上げて天井側に収納する構造で、グリルシャッターではもっとも一般的なスタイルです。開口部を広く使えるうえ、省スペース性にも優れており、店舗や施設を問わず幅広く採用されています。
ただし、設置には十分な天井スペースが必要となるため、梁や照明との干渉に注意が必要です。
横引き式
横引き式は、シャッターを左右どちらかにスライドさせて開閉する方式で、開口部の幅が広い場所や、天井に巻き取りスペースが確保できない場所で使用されます。天井高に制限がある施設や、梁が低い通路でも導入しやすい点が特徴です。
シャッターを収納する側面のスペースが必要となるため、壁際の構造や障害物の有無の確認が欠かせません。
グリルシャッターのメリット
グリルシャッターには、防犯や演出の面でさまざまなメリットがあります。ここでは、代表的な3つのメリットをご紹介します。
防犯性に優れている
グリルシャッターは、鋼製のパイプで構成された格子状の構造により、衝撃やこじ開けに対して高い耐久性を備えています。簡単には破壊されにくく、不審者の侵入を物理的に防ぐ手段として有効です。
さらに、外部からの視線が届くため、内部の様子が人目に触れやすくなり、犯行が発覚する可能性を高めます。死角ができにくいため、侵入をためらわせる抑止効果も期待できるでしょう。
閉店後も店舗内や商品をアピールできる
グリルシャッターは、閉店後でも内部が見えるため、営業中と同じように、商品や店舗の雰囲気を印象づけられます。通行人の視線を遮らないため、立ち止まって商品を見るきっかけをつくりやすいでしょう。
また、照明を活かしたウィンドウディスプレイや、季節ごとの装飾を外から見せられる点もメリットのひとつです。シャッターを閉めても視覚的な接点を維持できるため、ブランドイメージの浸透やリピーター獲得にも貢献します。
店舗の外観イメージを損ねにくい
グリルシャッターは、格子状の軽やかなデザインによって外観に圧迫感を与えにくく、店舗の雰囲気や建物の外観を損ないません。デザイン性を保ちながら設置できるため、シャッターが悪目立ちすることも少ないでしょう。
動作音が小さく静かに使える
グリルシャッターは格子状の構造で重量が軽く、板状のシャッターに比べて大きな金属音が発生しにくい特徴があります。比較的静かに開閉できるため、周囲の環境に配慮した運用が可能です。
グリルシャッターのデメリット
グリルシャッターには多くのメリットがある一方、構造上の特性から注意すべき点もあります。ここでは、導入前に知っておきたい、主なデメリットをご紹介します。
プライバシー性が低い
グリルシャッターは、常に内部の様子が外から見える構造になっています。そのため、商品の陳列や店舗演出には効果的ですが、プライベートな空間や作業場の仕切りには不向きです。バックヤードや休憩スペースなどの隠したい場所では、カーテンやパネルを併用する工夫が求められます。
ホコリや雨風が入りやすい
グリルシャッターは格子状の構造を持つため、風が強い日には、窓や扉の周辺にホコリや砂ぼこりがたまり、店内へ入り込みやすくなります。そのため、清掃の手間が増えるだけでなく、商品の管理にも影響が及ぶ場合があります。
さらに、雨の日には吹き込んだ雨水が、扉や窓の隙間から室内に入ることも少なくありません。
防音・断熱性がない
グリルシャッターは開放的な構造であるため、外部からの音や気温の影響を遮る効果は期待できません。騒音が気になる立地や、空調効率を重視する施設では不向きです。特に、夏場や冬場には、外気の流入によって冷暖房の効率が下がる可能性があるため、使用環境に合わせて別の対策を講じる必要があります。
導入コストが高くなりやすい
グリルシャッターは特殊な構造を採用しているぶん、一般的なスチールシャッターと比べて製品価格が高めに設定されています。そのため、導入にあたってはコスト面とのバランスを見極める必要があるでしょう。
グリルシャッターを導入する際の注意点
グリルシャッターは、防犯性と演出効果を両立できる便利な設備ですが、導入にあたっては環境や利用目的に合わせた配慮が欠かせません。導入前に確認しておきたいポイントを見ていきましょう。
設置条件に合った開閉方式を選ぶ
グリルシャッターには上下開閉式と横引き式があり、設置環境によって適性が変わります。天井に十分な高さがある場合は上下開閉式が多く選ばれ、梁や障害物がある場合は横引き式が有効です。事前に建物の構造や動線を確認しておかないと、開閉しにくくなる恐れがあります。
視線への配慮が必要
グリルシャッターは外部からの視線が届きやすいため、設置する位置によっては余計な情報まで見えてしまう場合があります。商品だけを見せたいのに、倉庫や作業スペースまで視界に入ると、店舗の印象を損ねかねません。こうした場合は、内部のレイアウトを工夫したり、仕切りを設けたりして、視線をコントロールすることが求められます。
ほかの防犯設備と組み合わせる
格子状の構造を持つグリルシャッターは、完全遮蔽型に比べると、侵入抑止力が劣る場合があります。そのため、補助錠や警報装置、防犯カメラなど、他の防犯対策と一体で考えると効果的です。
法令や建築基準との整合性を確認する
建物の用途や位置によっては、消防法や建築基準法が関係します。特に、避難経路や防火区画に関わる場所では、仕様や開閉方法に制限が設けられる場合もあります。導入の前には建物管理者や専門業者に相談し、法令や基準に適合しているかの確認が欠かせません。
グリルシャッターの活用事例
グリルシャッターは、防犯性を確保しながらも外からの視認性を活かせるため、さまざまな場面で利用されています。ここでは、代表的な導入例をご紹介します。
路面店
飲食店や雑貨店、アパレルショップや各種サロンなどの路面店では、営業終了後も商品や店内の雰囲気を見せられる点でグリルシャッターが効果を発揮します。照明をつけておけば、閉店中でもディスプレイが目に入り、通行人の興味を引きやすくなります。
また、格子状の構造によって外からの視線が届くため、不審者が近づきにくい環境をつくり出せるのも特徴です。防犯と宣伝効果を両立させたい路面店にとって、実用性の高い選択肢となります。
住宅のガレージ
ガレージのシャッターをグリルシャッターにすると、通気性が高まり、内部に湿気がこもりにくくなります。カビや嫌な臭いの発生を抑えられるため、清潔さを保てます。さらに、ガレージ内の様子が一目でわかり、人の出入りに気づけるので安心です。
駐車場・立体駐車場の出入り口
出入りが多い駐車スペースにグリルシャッターを導入すれば、通気性を確保でき、排気ガスがこもりにくくなります。内部の環境を保てると、利用者の快適性が増すでしょう。
また、格子状の構造によって視認性や開放感も維持でき、車両や歩行者の動きがわかるため、安全面への配慮にもつながります。
グリルシャッターの導入は99シャッターにお任せください
グリルシャッターは、店舗や施設の防犯性を高めながら、外からの視認性を確保できる優れた設備です。閉店後でも商品や店内の雰囲気を見せられるため、宣伝効果が持続し、通行人の興味を引きやすくなります。さらに、スマートなデザインで外観の印象を損なわずに設置でき、建物の美観を保ちつつ安全性を強化できます。防犯対策と集客力の両立を目指す店舗にとって、グリルシャッターは非常に効果的な選択肢といえるでしょう。99シャッターでは、経験豊富なスタッフが無料の現地調査から施工、アフターサポートまで一貫して対応いたします。お客様の業種や立地、目的に応じて最適な製品をご提案し、細部までこだわった丁寧な施工を実施しております。導入後のメンテナンス体制も万全で、長期的に安心してご利用いただけますので、グリルシャッターのことなら、信頼と実績の99シャッターにぜひご相談ください!
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