
台風シーズンが近づくと、自宅の備えに不安を感じる方も多いのではないでしょうか。なかでも注意したいのが、風雨や飛来物による窓周辺の被害です。こうした被害を防ぐ手段のひとつがシャッターですが、設置してあるだけでは安心とは限りません。シャッターが正しく作動しなかったり、劣化が進んでいたりすると、かえって被害が大きくなるおそれもあります。この記事では、シャッターを用いた台風対策の具体的な方法や、点検・補強・修理のポイントをくわしく解説します。安全に台風を乗り切るために、今すぐ確認しておきましょう。
台風時にシャッターが果たす役割
台風による被害を防ぐうえで、シャッターは欠かせない存在です。窓ガラスを直接的な衝撃から保護するだけでなく、風雨の侵入や建物への負荷を抑える効果も期待できます。
ここでは、シャッターが台風対策としてどのように機能するのか、具体的にご説明します。
窓ガラスを守る台風対策の基本
台風によって飛ばされた物が窓に衝突し、ガラスが割れる被害は、毎年のように発生しています。こうしたトラブルを防ぐためには、シャッターによる保護が有効です。
シャッターは、衝撃を吸収してガラスの破損や室内への被害を防ぐ役割を果たすことから、台風対策の基本とされています。
飛来物や強風からガラスを守る重要なバリア
台風による被害の多くは、強風によって巻き上げられた飛来物が、窓に衝突することが原因です。シャッターは金属製のスラットがガラス面を覆い、外部からの衝撃を直接受け止める構造となっており、物理的なバリアとしての効果を発揮します。
ガラス破損による二次被害(雨水侵入・ケガ)を予防
窓ガラスが割れると、破片が室内に飛び散るおそれがあり、家族のケガや家具の破損といった二次被害につながります。また、ガラスが破れることで雨風が室内に入り込み、家財道具や壁・床材が水にさらされるリスクも発生するでしょう。
シャッターで窓をしっかり保護することで、室内への被害拡大を未然に防ぎます。
風雨や騒音から住まいを守る役割
シャッターには、窓を保護するだけでなく、風雨の侵入や騒音を軽減する効果もあります。
雨風の侵入を防ぎ、断熱・防音にも貢献する
シャッターを閉めることで、窓周辺の気密性が高まり、強風や吹きつける雨の侵入を防げます。室内の湿度上昇や結露のリスクが抑えられ、冷暖房効率も維持しやすくなるでしょう。
さらに、台風時の風切り音や屋外からの騒音を軽減する効果もあり、居住空間の快適性を維持しやすくなります。
強風による風圧の負荷を軽減する
台風では、窓や壁に強い風圧が断続的に加わり、建物全体に大きな負荷がかかります。シャッターを閉めておくと、風を受ける面が分散されるため、直接的な衝撃を避ける手段として有効です。
さらに、スラットの隙間から圧力を逃がす構造によって、窓枠やサッシの変形や破損を防ぎやすくなり、住宅全体の耐久性向上にもつながります。
シャッターの台風対策は本当に万全?見落としがちな注意点
シャッターを設置しているからといって、必ずしも安心とは限りません。ここでは、見落とされがちな劣化や不具合、古い製品に潜むリスクについてご説明します。
経年劣化や不具合を放置していないか
シャッターは、長年使い続けるうちに劣化や不具合が生じることがあるため、台風の前に状態を確認しておくことが重要です。
スラットの歪みやサビ
スラットに歪みが生じていたり、表面にサビが広がっていたりすると、シャッター本来の強度が損なわれてしまいます。特に、サビは見た目だけでなく、素材自体をもろくするため、風圧や飛来物に耐えきれず破損するおそれがあります。
軽微な変形や腐食であっても、早めの対処が欠かせません。
開閉不良や異音の発生
シャッターの開閉が重く感じられたり、異音がするようになったりした場合は、内部の部品に摩耗やズレが生じている可能性があります。そのまま使い続けると、いざというときに正常に閉まらず、窓ガラスを保護できなくなるリスクも考えられます。
日常のなかで少しでも違和感を覚えたら、早めに点検を依頼しましょう。
古いシャッターに潜む台風リスク
古いシャッターは、台風に十分対応できない構造上の弱点を抱えている場合があります。
耐風圧性能が現在の基準を満たしていない可能性
10年以上前に設置されたシャッターのなかには、現在の台風対策基準を満たしていない製品も存在します。特に、古い手動シャッターでは、風圧への耐性が十分でなく、強風によってスラットが変形・脱落するおそれがあります。
外観に問題がなくても、内部構造が劣化しているケースもあるため、定期的な点検が欠かせません。
手動タイプの操作困難や巻き上げ不良の問題
高齢者や力の弱い方が暮らす家庭では、手動シャッターの操作そのものが負担になることがあります。巻き下ろしの動作に不具合があると、台風接近時に閉めきれないという事態も想定されるでしょう。
安全性と操作性の両面を考慮し、必要に応じてメンテナンスや電動タイプへの切り替えを検討することが大切です。
台風前にできる!シャッターの点検・補強のチェックポイント
台風が接近してからシャッターの不具合や弱点に気づいても、対処が間に合わないことがあります。被害を防ぐためには、日ごろから状態を確認し、必要に応じて補強しておくことが大切です。
ここでは、台風前に行っておきたい点検と補強のポイントをご紹介します。
シャッターの状態を点検する
不具合を早めに見つけることで、大きなトラブルを未然に防げます。チェックしたい項目は以下のとおりです。
<h4>本体のガタつき</h4>
本体が揺れる場合、強風によってシャッターが脱落・変形するリスクがあります。家屋の破損やケガにつながるおそれがあるため、固定金具やレール部のゆるみには注意が必要です。
<h4>スラットのゆがみ・ズレ</h4>
スラットが正常に並んでいないと、台風時に風圧を均等に受け止められず、途中で変形・破損する可能性があります。スラットが傾いていたり、上下にずれていたりする部分がないかを確認してください。
<h4>サビや腐食の有無</h4>
腐食した部分は強風や飛来物の衝撃に耐えられず、シャッターの一部が壊れる恐れがあります。サビが進行すると、動作不良や閉まりきらないといった問題も発生しやすくなるため注意が必要です。。
<h4>開閉時の重さ・引っかかり</h4>
シャッターがスムーズに動かない場合、内部に劣化や変形が起きていることがあります。台風直前に閉めようとして動かなくなると、窓ガラスが風雨や飛来物にさらされ、破損の原因になるおそれがあります。
<h4>異音の発生</h4>
「ギーギー」「ガタガタ」といった音がする場合は、内部部品の摩耗や不具合のサインです。音が続くようなら使用を控え、専門業者の点検を受けましょう。
補強パーツでシャッターの備えを強化する
台風の強風に備えるには、既存のシャッターを補強する方法もあります。市販の補強パーツで対策できる場合もありますが、取り付けに不安がある場合は無理をせず、専門業者に任せたほうが確実です。
シャッターガードの設置
シャッターガードを取り付けると、風によるバタつきを抑え、スラットやガイドレールの破損を防ぎやすくなります。ほかにも、下部ストッパーや補助ロックを活用すれば、巻き上げ防止や振動の吸収といった効果が得られます。
強風時でも安定して使える状態を保つには、こうした補強が有効です。
DIYによる補強の注意点
補強パーツのなかには、個人でも取り付け可能な製品がありますが、手順を誤るとシャッター本体を傷めたり、効果が十分発揮されなかったりする恐れがあります。必ず製品ごとの説明書を確認し、必要に応じて専門業者に相談する判断も必要です。
専門業者に相談するメリット
建物の構造やシャッターの状態をふまえて、最適な補強方法を提案できるのは、専門的な知識と経験を持つ業者だけです。施工精度や耐久性の点でも信頼性が高く、安全性を重視する場合には、業者への依頼をおすすめします。
強風で飛ばされそうなものを撤去する
シャッター本体の補強だけでなく、飛来物の原因を取り除くことも大切です。庭やベランダに置かれた植木鉢や物干し台、自転車などは、風にあおられて窓やシャッターを破損させる可能性があります。
動かせるものは屋内へ移動させ、動かせないものはロープなどで固定しておくと安心です。
電動シャッターの非常操作を理解しておく
電動シャッターは、停電時に通常の操作ができなくなるため、非常開放装置の位置と使い方を事前に確認しておくことが重要です。取扱説明書を確認し、家族全員が操作方法を把握しておけば、万が一の際にも落ち着いて対応できます。
万が一のシャッター破損時に備えた修理の流れ
台風によって、シャッターに破損や不具合が生じた場合、慌てず落ち着いて対応することが大切です。ここでは、被害状況の確認から修理の手続きまで、シャッター修理の基本的な流れをご説明します。
STEP1.被害状況を確認する
まずは、シャッター全体の状態を目視で確認し、破損や異常がないかを落ち着いて把握しましょう。無理に開閉しようとすると、故障が悪化するおそれがあります。
現状を正確に把握することが、今後の修理対応や保険申請の第一歩になります。
スラットの破損や外れをチェック
強風や飛来物でスラットが割れていたり、外れてたりしている部分がないかを、丁寧に確認してください。損傷が見られる場合は、破片の散乱や落下によるケガを防ぐためにも、そのまま触らず写真を撮って記録しておくと安心です。
シャッターレールや巻き取り部の異常確認
スラットを支えるガイドレールや、上部の巻き取り部分に傾きや外れがないかをチェックしましょう。曲がりや変形、通常と異なる音があれば、内部で破損している可能性があります。
状態が不安定なときは、早めに専門業者へ相談しましょう。
STEP2.修理業者に相談・依頼する
自力での復旧が難しいと感じた場合は、専門の修理業者に連絡しましょう。状態を正確に伝えることで、スムーズな見積もりや修理につながります。
写真や動画で状態を記録しておく
修理の相談時には、破損箇所の写真や動画を用意しておくと便利です。現地調査の前に状況を共有でき、対応の早さや見積もりの正確さにもつながります。
複数の角度で撮影しておくと、より確かな記録になります。
火災保険の補償対象か確認する
台風によるシャッターの破損は、火災保険の「風災補償」に該当する場合があります。契約中の保険に補償内容が含まれているかを確認し、必要であれば早めに保険会社へ連絡しておくと手続きがスムーズに進みます。
STEP3.修理内容と費用の目安を把握する
修理にかかる費用や作業範囲を把握しておくことで、業者からの提案内容が適正かどうかを判断しやすくなります。
スラット交換の費用相場
スラット1枚の交換であれば、1万円〜が相場です。損傷が広範囲に及ぶ場合は全体交換となり、20万円以上かかることもあります。
材質やサイズによって費用が異なるため、必ず見積もりを確認しましょう。
レールや巻き取り装置の修理費用
ガイドレールの交換は5万円~、巻き取り装置やモーターの不具合は部品代を含めて15万円以上になることもあります。複数箇所に不具合がある場合は、部分ごとの修理か全体交換かを業者と相談しながら決めましょう。
シャッターの修理・メンテナンスは「99シャッター」にご相談を
台風によるシャッターの破損や、強風への備えとしての補強を検討されている方は、「99シャッター」にぜひご相談ください。手動・電動を問わず、幅広いタイプのシャッターに対応しており、台風後の修理から事前の点検・メンテナンスまで、あらゆるニーズにお応えしています。
99シャッターでは、経験豊富なスタッフがスピーディーに対応し、確かな技術で安全性の高い施工を行っております。関東を中心に各地へ出張対応しており、現地調査や見積もりは無料です。修理の必要箇所や費用の目安を丁寧にご説明し、納得のうえでご依頼いただける体制を整えています。
台風被害を未然に防ぐためには、事前の備えが欠かせません。また、万が一被害が発生した場合でも、迅速な対応で二次被害を防ぐことが大切です。シャッターの修理・点検・メンテナンスは、ぜひ「99シャッター」にお任せください。

【筆者・監修者企業】
99シャッター(合同会社BUKAS)
弊社はシャッターを扱って15年以上の実績をもつ代表をはじめ、豊富な工事実績があります。
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