店舗にシャッターを設置する目的は、防犯対策だけにとどまりません。外部からの侵入を防ぐだけでなく、火災や風雨といった自然災害から店舗や商品を守る重要な役割も担っています。また、営業中の見た目や雰囲気に配慮したシャッターを選べば、店舗の印象づくりにもつながり、集客やブランディングの面でも効果を発揮します。ただし、店舗用シャッターと一口にいっても、素材や構造、操作方法によって価格や性能が大きく異なります。この記事では、店舗用シャッターの費用相場をはじめ、代表的な種類の特徴や、導入時に押さえておきたいポイントを分かりやすく解説します。
店舗用シャッターの設置にかかる費用の相場とは?
新たに店舗にシャッターを導入する際に、費用の目安を把握しておくと、予算の計画や製品の選定が進めやすくなります。設置環境や仕様によって金額は変動しますが、あらかじめ相場を把握しておけば、予算に応じた選択が可能です。ここでは、新設と交換・撤去に分けて、費用の目安をご説明します。
新しく取り付ける場合の費用
店舗に新しくシャッターを設置する際には、シャッター本体の価格に加えて、設置にかかる工事費も必要になります。手動式の店舗用シャッターでは、本体と工事費を合わせて 30万円からが目安です。電動式を導入する場合は、モーターの設置や電気配線に関連する施工が加わり、全体の費用は 50万円からに広がります。電源の位置や電気系統の状況によっては、配線や設備改修が必要になる場合もあるでしょう。
さらに、設置費は建物の構造や開口部の広さ、作業の難易度などによって変動します。高所作業や下地の補強が必要になる場合には、基本料金に加えて、追加費用がかかることも少なくありません。
交換や撤去にかかる費用
店舗で既存のシャッターを交換する場合は、新設とは異なる工程が発生するため、費用も異なります。最初に古いシャッターを取り外し、不要になった部材を運搬・処分する工程が必要となり、撤去費として2万円から5万円程度かかるケースが一般的です。
シャッターの交換工事の目安は20万円から50万円が相場ですが、建物の構造や作業環境によっては、それ以上になる可能性も否定できません。他にも、工事後に下地や壁面の一部が損傷している場合は、塗装や下地材の補修が必要になるケースもあります。特に、築年数の古い建物では、補修範囲が広がる傾向が見られ、工事費が増える原因になります。
設置目的で異なる店舗用シャッターの種類と選び方
店舗用シャッターに求められる機能は、設置場所や用途によって異なります。防犯性を優先するのか、外観の調和を重視するのか、店舗によって判断基準はさまざまです。ここでは、目的別に代表的なタイプとそれぞれの特徴をご紹介します。
防犯性を重視したい場合
防犯対策を重視する場合は、破壊行為やこじ開けに対して強い構造を備えたシャッターが有効です。代表的なのは、スチール製の重量シャッターや多重構造シャッターで、厚みのあるスラットと堅牢なレールが侵入防止に役立ちます。鍵の強化や補助錠を併用すれば、さらに安全性を高められるでしょう。
特に、夜間の無人となる店舗や、貴金属・ブランド品など高価な商品を扱う業種では、シャッターの防御性能が重要です。シャッターそのものが目に見える抑止効果を発揮し、通行人や不審者に対して、防犯意識の高さを印象づける役割も果たします。人通りの少ない立地や、過去に被害を受けた経験がある店舗では、こうした堅牢性の高い製品が選ばれる傾向があります。
デザイン性を優先したい場合
ブランドイメージや店構えの印象を重視したい場合や、閉店後にもショーウィンドウ越しに店内や商品を見せたい場合は、デザイン性の高いシャッターがおすすめです。代表的なのはグリルシャッターやパンチングメタルシャッターで、格子状や穴あきパネルによって、店舗の雰囲気を伝えながら視認性を確保できます。
特に、アパレルショップや雑貨店、インテリア関連の店舗など、外観の演出が集客に直結する業種では、見た目と防犯性を両立したデザイン性重視の製品が多く導入されています。照明や装飾と組み合わせてシャッターを演出の一部として取り入れれば、夜間でもブランドの存在感を保てます。
火災・浸水対策として導入する場合
自然災害への備えが求められる店舗では、防火や防水機能を備えた特殊シャッターの導入が効果的です。例えば、防火シャッターは鋼板の間に耐熱材を挟んだ構造で、火災時に一定時間の延焼を防ぐ役割を果たします。周囲に建物が密集する商業地では、隣接店舗への被害を最小限に抑える手段として導入が進んでいます。
一方、防水シャッターは水圧に耐えられるよう設計されており、集中豪雨や高潮による浸水リスクがある店舗に向いています。シャッター下部を密閉する仕組みにより、水の侵入を防げるため、地下店舗や沿岸部のテナントビルなどで多く採用されています。
こうしたシャッターは、通常のシャッターとは構造や設置条件が異なるため、導入に際しては事前の仕様確認が欠かせません。予算面では高額になりやすいものの、店舗や資産を守るための防災対策として有効です。
手動式と電動式の店舗用シャッターの違い
店舗用シャッターには大きく分けて、手動で開閉するタイプと電動で操作するタイプの2種類があり、導入目的や使用環境によって適した方式が異なります。ここでは、それぞれの特徴や導入時に注意すべき点をご説明します。
手動式店舗用シャッターの特徴
手動式シャッターは、電源を使わず人の手で開け閉めできる仕組みで、構造がシンプルなため、初期費用を抑えやすい点が魅力です。電動式に比べて可動部品が少なく、故障のリスクも比較的低くなります。30万円から設置可能で、小規模な店舗の出入口などで多く採用されています。
構造がシンプルで機械的なトラブルに左右されにくいため、停電時にも確実に操作できる安心感があります。ただし、開け閉めにはある程度の力が必要で、シャッターが大きくなると負担は無視できません。女性スタッフや高齢の従業員の占める割合が高い職場では、毎日の作業が負担になる場合も多く、開閉のしやすさという点では不向きなケースもあります。
電動式店舗用シャッターの特徴
電動式シャッターは、ボタンやリモコンで開閉動作を自動化できるため、作業負担を減らしたい店舗に向いています。開閉頻度が高い業態では、日々の業務を効率よく進める手段として導入されるケースも少なくありません。設置費用は50万円からが目安で、シャッターの大きさや仕様、操作方式の違いによって価格が変わります。
最近では、安全装置を備えた製品が増えており、障害物を感知して動作を停止する機構や、巻き込みを防ぐ制御機構などが搭載されています。人や物との接触を防ぎやすくなるため、安全性を重視する業態にとっては、安心材料の一つといえるでしょう。導入時には必要な機能を整理し、設置環境や用途に合わせた製品選びが重要です。
一方で、電動式はモーターや電気配線を含む構造となるため、手動式に比べて点検や保守にかかる手間が大きくなります。特に、異常や故障が発生した場合は、自力での対応が難しく、修理には専門業者の手を借りなければなりません。
店舗用シャッターの不具合や異音が気になるときは?
店舗用シャッターに異音や不自然な動きが見られる場合、内部の部品や構造に何らかの異常が起きている可能性があります。ここでは、代表的な不具合の例と、それぞれの対応方法をご紹介します。
店舗用シャッターの異音とその対処法
開閉時にシャッターから異音が発生する場合は、可動部分に摩耗や汚れが生じている可能性があります。特に、金属がこすれるような音やガタつくような音は、レールやローラーに異常がある兆候として注意が必要です。レールに小石やゴミが詰まっていたり、潤滑剤が切れて滑走面が乾いた状態になっていたりすると、動作のたびに負荷がかかり、部品の破損につながる恐れがあります。
初期段階であれば自分で対応できるケースもあり、レールや周辺の清掃を行い、シリコンスプレーを使って滑りを改善すれば、異音が解消される場合もあります。ただし、清掃や潤滑処置を行っても異常が続く場合は、部品のゆるみや変形、内部機構の不具合が考えられるため、無理に使用を続けずに、専門業者に点検を依頼して確認してもらいましょう。
スラット交換が必要なケース
シャッターのスラットに凹みや歪みが見られる場合は、部分的な破損としてスラットの交換が必要になるでしょう。特に、物の衝突や強風の影響でスラットが変形すると、隣接する部材との接触が生じて、開閉時の引っかかりや異音の原因になります。凹みや歪みを放置して使い続けると、負荷がかかり続けて周辺部まで損傷が広がる恐れがあるため、早めの対応が欠かせません。
スラットだけの交換が可能かどうかは、破損の程度や範囲、シャッターの構造によって異なります。交換可能なタイプであれば、1枚単位で部品を差し替えられ、修理範囲や費用を最小限に抑えることが可能です。費用の目安は、スラット1枚あたり5,000円からが一般的で、複数枚の交換や高所作業が伴う場合には、工賃が加算されます。
修理を検討すべき店舗用シャッターの症状
「スラットが傾いている」「開閉が途中で止まる」「最後まで閉まりきらない」といった症状は、内部の部品や駆動系に異常が生じている可能性があります。無理に動かし続けると、部品の破損や巻き込みによる事故を招く恐れがあるため、使用を中断し、状態を確認することが重要です。
こうした症状が複数同時に起こっているときは、表面的な清掃や潤滑では改善されず、機械的な修理や部品の交換が必要になるケースも少なくありません。不具合の進行を見逃すと、トラブルが拡大して修理費用が膨らむ恐れがあるため、シャッターの動作に違和感を覚えた際は、軽度の異常であっても早めに業者へ相談し、点検を受けるようにしましょう。
店舗用シャッター導入前に確認しておきたいポイント
店舗用シャッターの設置を進める前には、確認しておきたい項目がいくつかあります。ここでは、導入前に見ておくべきポイントをご紹介します。
店舗用シャッターの相談を業者にすべきタイミング
店舗にシャッターを設置したいと考えた時点で、なるべく早めに業者へ相談しましょう。現地の寸法確認や使用目的の整理など、初期段階から専門的な視点が加わることで、無駄のない製品選定と工事計画につながります。特に、建物の構造に不安がある場合は、自己判断せずに相談から始めるほうが安全です。
見積もりで確認すべき店舗用シャッターの項目
業者から見積もりを受け取った際は、金額だけでなく、工事範囲・部材の内容・保証条件なども確認しておくことが大切です。特に、「本体価格」と「工事費」が明確に分かれているかを見ておくと、後から追加費用が発生しにくくなります。不明点があればその場で質問し、曖昧なまま契約するのは避けましょう。
店舗用シャッター導入時の業者比較で注意すべきこと
店舗用シャッターを依頼する業者を比較する際は、金額だけで判断せず、対応の丁寧さや施工実績、アフターサービスの有無なども確認する必要があります。実際に似た店舗での施工経験があるかどうかを聞いてみるのも参考になります。比較時には、見積書の記載内容に加えて、担当者の対応や説明の分かりやすさにも注目しましょう。
店舗用シャッターの導入は99シャッターへ相談を
店舗用シャッターを導入する際は、防犯性能や耐久性に加え、立地や業態、外観イメージとの相性も考慮しなければなりません。「見た目を損なわずに防犯性を高めたい」「閉店後も商品を見せたい」といった目的によって、選ぶべき製品は大きく異なります。
また、導入後に異音や動作不良などの不具合が見られた場合、早めに対処しなければ、修理費用が膨らむ恐れがあります。安全に使い続けるためにも、早期の対応が重要です。
99シャッターでは、無料の現地調査を通じて状況を丁寧に把握し、予算や目的に応じた製品と施工をご提案しています。設置・交換・部分修理・電動化などにも柔軟に対応し、施工後のサポート体制も万全です。
「どのシャッターを選べばいいかわからない」「開閉が重くて困っている」といったお悩みがある方は、まずはお気軽にご相談ください。店舗用シャッターに関するあらゆる相談に、99シャッターが誠実に対応いたします。
【筆者・監修者企業】
99シャッター(合同会社BUKAS)
弊社はシャッターを扱って15年以上の実績をもつ代表をはじめ、豊富な工事実績があります。
窓シャッター・車庫シャッター・工事シャッターではメーカー全面協力により信頼と安心安全の施工を実現し、メーカー保証付きで格安で施工いたします。
私たち99シャッターは、シャッター修理・交換・取付に関するお役立ち情報を発信しております。



